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最新版 台湾のSNSプラットフォーム利用傾向調査
台湾のICT分野のシンクタンク「資策会産業情報研究所(MIC)」が、2023年10月‐12月に、台湾のSNSプラットフォームとメッセージアプリの利用者行動調査を行い、今年11月にその調査結果を発表しました。
本日はこちらの調査資料を参考にブログを書き進めていこうと思います。
・台湾で最も使用されている5大SNSプラットフォーム
台湾では従来からFacebookの利用者が多い傾向があります。近年、InstagramやTiktok、Threadsなど他SNSプラットフォームの利用者が増えていますが、最新の調査によると、Facebookの利用者は7割で首位となり、台湾では依然としてFacebookの利用者が非常に多いことがうかがえます。日本で利用者が減っているFacebookではありますが、台湾での影響力は依然健在です。
カケハシでは、このような台湾で多くの人が利用するSNSプラットフォームを活用し、台湾向けにクライアントの商材の宣伝、情報発信をするお手伝いをしており、そのうちFacebookでの発信が半数以上を占めています。
Facebookに限らず、Instagramなど他媒体の運用代行も承っており、SNSプラットフォームでの広告配信で、SNSアカウントを盛り上げたい、商材の購買促進をしたい、という企業のご要望にお応えできます。
さて、4位と5位に入ったPTTとDcard(ディーカード)というSNSプラットフォームは、日本では聞きなじみがないかもしれません。こちらは台湾の10代〜40代が利用している匿名掲示板サイトで、トレンド、芸能、キャリア、美容、グルメなどありとあらゆるトピックがあり、日々、一般ユーザーから発信される情報が錯綜しており、消費者の最新の声、口コミが集中しています。
以前Dcardを活用した台湾向けSNSマーケについてのブログを書いております。このブログでは、台湾の若年層に支持されているDcardとは一体なんなのか、Dcardを活用したPR手法を紹介しています。
ご興味のある方は是非ご一読ください。↓↓
「台湾の若年層向けSNSマーケ Dcardを活用したPR手法について」
MICの調査によると、世代ごとに使用するSNSプラットフォームには違いがあり、18〜25歳ではYouTubeとInstagramの利用率が60%を超えており、特にInstagramの利用率は全体平均を大きく上回っています。
一方、台湾で最大ユーザー数を誇るFacebookでは、35歳を境に利用率に差が生じており、18〜35歳の利用率が60%を下回っているのに対し、36〜65歳の利用率は約75%に達しています。
ユーザーがSNSプラットフォームを利用する主な理由上位3位のうち、「エンタメコンテンツの視聴」が「友人や家族との交流」を上回り、首位となりました。さらに、第3位の「ニュース情報の取得」は前年より割合が拡大しており、SNSプラットフォームは従来の「ソーシャル・コミュニケーション中心」から、「総合的な情報受信の場」へと変化していると産業アナリストの洪齊亞さんが分析しています。
・最も頻繁に利用するメッセージアプリ
台湾のユーザーが最も頻繁に利用するメッセージアプリはLINE(87%)とMessenger(24%)の2つです。18歳〜35歳ではLINEの利用率が36歳〜65歳より約10%ほど低い一方、18〜35歳ではMessengerの利用率(34%)が36〜65歳より10%以上高くなっています。
LINEは従来の「ソーシャル・ビジネスツール」から「消費ツール」へと進化しており、友人や家族との連絡(76%)が依然として最大の利用目的ではあるものの、その割合は前年より減少しているといいます。消費ツールの側面でみると、近年LINE Payといった電子決済、ショッピング、業者向けのビジネスアカウント、ポイントカードといった機能を拡張し、現に徐々に普及しています。
・毎朝起床後、一番に見るのはLINE
ユーザーが毎朝起床後に最もよく情報を得る手段として、上位2つにメッセージアプリとSNSプラットフォームが挙げられています。
全年齢層で最も利用されているのはLINEのグループチャットですが、2番目は年齢層によって異なっています。
例えば、18〜25歳では2番目に多い手段がInstagramの閲覧(44%)である一方、56〜65歳ではLine Todayでニュースを読む割合が全年齢層の中で最も高い結果となりました。
起床後に選ばれる情報閲覧の手段は、ユーザーが重視する情報の優先順位を反映しているといいます。特に35歳以下の世代は、SNSやメッセージアプリに注意が向かいやすく、ニュースの取得もSNSプラットフォームを通じて行う傾向があり、複数の行動を単一のプラットフォームに集約する利用スタイルが見られます。
上記を踏まえると、台湾でLINE広告を実施することは、朝一に情報を伝達できる優位性があります。うまくユーザーの興味を引くことができれば、口コミ拡散につながります。広告配信の競争が激しいプラットフォームとはなりますが、周知拡散には有効的と言えるでしょう。ほかにも、プレスリリースを発信し、Line Today上にニュースを配信するメディアを含む各ウェブメディアへ伝えたい情報を配信してもらうといった手法も考えられます。カケハシではこれら全般の提案も可能です。
・SNSの「ストーリー投稿」機能が一番人気
メッセージアプリとSNSプラットフォームの人気なコンテンツ形式では、上位3つの動画形式は前年よりも割合が増加しており、ライブストリーミングは前年の5位から3位にランクアップしました。一方、4位と5位のテキストやインフォグラフィックは、順位も割合も前年から低下しています。
18〜25歳と26〜35歳の若年層は「ストーリー投稿」を特に好み、利用度はそれぞれ55%、46%に達しました。また、SNS上のインフィード広告に関して、半数以上のユーザーが「1分以内で読み終えられる内容」を好む傾向にあり、次いで「10文字以内のキーワード」を好むといいます。これにより、消費者のテキストや画像を読解する集中力がますます脆弱化していることが示されています。
投稿文のトンマナや、画像、ショート・リール動画にはそれぞれ台湾人が好む傾向があり、日本と共通する部分もあれば、日本では見られない要素も存在します。本格的に台湾向けにSNSを運用したい場合は、台湾を良く知る担当者が必須となります。
・ライブ配信はYouTube、FB、Shopeeで視聴
ユーザーが関心を持つライブ配信のジャンルトップ5は上位から「レストランやグルメ」、「日用品」、「ガジェットや家電」、「旅行プラン・ホテル・航空券」、「金融・資産運用」という順でした。ライブコマースを視聴する際、ユーザーが好むプラットフォームの上位3つはYouTube(39%)、Facebook(33%)、Shopee(17%)です。
さらに、購買意欲を高める要因として挙げられたトップ5の中で、最重要視されるのは「商品が十分にお買い得か」「ニーズに合っているか」の2要素が同率一位でした。その次に「配信者の解説が丁寧か」「理にかなっているか・誠実であるか」「配信スタイルが面白い」などが続きます。
年齢層による関心の違いも見られ、18〜25歳は配信者に関連する要素、例えば配信スタイルや個性をより重視する一方、46〜55歳は商品そのものに注目する傾向があります。また、配信中の抽選会、ゲーム、質問回答などインタラクティブな要素への関心は、特に若年層が重視し、年齢が上がるにつれて低下する傾向があると調査結果が出ています。
台湾のインフルエンサー(KOL、KOC)の中には、ライブコマースや共同購入(團購)を企画実施し、企業の商品を販売する方もいます。カケハシは台湾現地に根ざして10年以上になり、マーケティング業界で培ってきたノウハウがあります。台湾人向けのSNS運用代行や、インフルエンサー(KOL)施策、ウェブ広告、メディアバイイングなど、インバウンドに特化したサービスを展開しています。
「商品を台湾向けにPRしたいけれど、なにが適しているか分からない」とお悩みでしたら、簡単なご相談でも大歓迎ですので、どうぞお気軽にお問い合わせください。お問い合わせはコチラから。