台北の南港展覧館で行われた「2020年第八屆台北國際動漫節」台湾の国際アニメ展の取材レポートです!こんにちは!インターン生のアミとミヤコです。

日本の漫画やアニメなどのポップカルチャーは世界から人気を集めていることは皆さんも知っていると思いますが、その中でも台湾からの人気がすごく高いことをご存じですか?台湾には、巷で「台湾の秋葉原」と呼ばれる場所があったり、台北と台中にアニメイトが店舗をかまえるなど、漫画やアニメの需要が高まっています。また、サンリオのキャラクターやカナヘイやすみっコぐらしなどのキャラクターものも台湾で人気が高いです。今回の国際アニメ博は1月31日~2月4日までの期間で行われたのですが、 2月2日(日)には10万8千人も動員しました

台北の南港展覧館で行われた「2020年第八屆台北國際動漫節」に行きました!

そんな台湾での国際アニメ博の様子はどんな感じなのでしょうか?今回行ってみてわかったことをレポートします!

 

目次

1.「台北國際動漫節」とは?
①来場者の特徴
②日本のアニメ博との違い
2.展示ブースの特徴
3.台湾人のアニメ・漫画ファンの日本への興味について
4.展示会内のプロモーション方法
5.まとめ

 

1.「台北國際動漫節」とは?

毎年台湾台北市で行われるコミック・アニメ・ゲームイベント。
主催団体の一社である現地企業「台湾東販」と協力し、「ICHIBAN JAPAN日本館」を運営しています。
各ブースでの展示・物販のほかに、イベントブースも設けられ、声優さんや作家さんとのファンミーティングや、サイン会、トークショーも開催されます。

①来場者の特徴は?
日本のアニメ展覧会では、様々な年齢層の人が参加しますが、今回のアニメ博では、若年層が多く、年齢は13歳~22歳、中学生から大学生が多く来場している印象でした。
来場形態としては、友達同士で来場している人が多く、1人や親子で来ている人は少なかったです。

②日本のアニメ博との違いは?
日本のアニメ博と大きく違うのは、来場年齢層が若年層であること。
コスプレしている人は少なかった印象です。(イベントではコスプレイベントがありました)
みなさんコスプレというよりかは、ここでしか購入できないグッズや漫画を購入していました。

 

2.展示ブースの特徴

今回の国際アニメ博では、日本のアニメや漫画、グッズを取り扱う台湾の企業のブースがほとんどでした。しかし、中には日本から直接台湾に出展しに来ている日本の企業もありました。

知多娘展示ブース

様々なアニメグッズ

このブースは愛知県の「知多娘」のブース。プロデュースされた社会団体の担当者の方に話を伺うと、この「知多娘」は愛知県知多郡の地域活性と若者の夢支援のために発足された声優アニメグループで、2009年のグループ発足時から台湾でインバウンド活動を行っているそうです。発足当時の10年前はまだ台湾で萌えキャラが少なかったこともあり、台湾でのインバウンド活動を始めたらしく、アニメ博の参加は今年で8回目にもなるのだそう。また、この団体は台湾でも「台北娘。」を製作し、「萌え」をテーマとした異文化コミュニケーションの場作りを行っているそうです。

物凄い数の日本のフィギュアが売られていました!

あの有名なヒロアカのグッズ売られていました!

その他も、少年×少女×BLとたくさんの種類の日本のアニメのグッズなどが展示されていました。私たちでも知らないアニメがたくさん、、、台湾人の方の方が詳しいですね笑
さらに漫画だけでなく、軽小説、絵本、各アニメのグッズもあり品揃えも多く展開していました。
また、アニメ博限定グッズなども販売されていたり、展示会割引価格で販売されている商品もあるので、来場者はたくさんグッズを購入していました。

人物名など
台湾の萌え好きやオタク好きの方達は、日本のそれに比べてオープンで明るい印象を受けます。台湾最大のコミケなどでも男女友達で参加している方も多く、女性が多いのも特徴ですね。なのでこのようなアニメ展でも、萌え系のコンテンツやブースを見かけることは少なくないんです。

 

3.日本への興味について

日本好きが集まるこの機会に言語教材の会社も出展していました!

展示会では、各出版社が多くブースを展開する中「日本語学習教材」を展開する会社も発見しました。話を伺ったところ、日本のアニメ好きの人は少なくとも日本語に興味を持っている。そのため、このような展示会で語学学習の教材を宣伝しているという話でした。

 

4.展示会内のプロモーション方法

では、そんな市場の大きい台湾の中で、より効果的に日本の漫画をプロモーションする方法はどんな方法なのでしょうか?今回の国際アニメ博を見て、効果的だと感じたプロモーション方法をご紹介していきます。

①日本の文化「福袋」
今回のアニメ博では、ブース内でグッズを福袋にして販売しているブースがたくさんあると感じました。ディズニーのぬいぐるみや進撃の巨人のグッズなども福袋に入って売られていました。福袋は中身が分かるものばかりで、本来の合計金額よりも1500元(=約5000円)以下の値段で売られているものが多かったです。中身が分かる上に通常より安いので、学生のファンの方に需要が高いそうです。実際にほとんどのブースに「売り切れ」の文字が大きく張られていました。

売り切れ続出の福袋!!

②漫画の世界に飛び込んだかのようなブースの外見
アニメ展では、漫画内に出てくるシーンを再現した展示ブースや、フィギュアをひたすら並べたブースなど、アニメや漫画の世界観をブースのデザインに反映させ、まるで来場者をその世界に連れ込むようなブースが多かったです。小さなブースでも、外見の世界観にこだわっているブースはすぐに目に留まりましたし、私たちもどんな漫画か見てみたい、、とブースに足を引き寄せられました!たくさんのファンがブースの写真撮影もしていたので、SNSでの拡散も期待できそうだと思いました。

漫画内に出てくるシーンを再現した展示ブース

電車をモチーフにした展示ブースも!!

③アニメーション学校の宣伝
来場者の大半が若年層ということもあり、台湾のアニメーション塾のブースも展開されていました。
ブースにはたくさんもパソコンと講師がスタンバイしており体験ブースはたくさんの来場者で埋まっていました。3で述べた日本語学習教材を販売するブースのように、ファンの「アニメ・漫画が好きだ」という思考のその先の欲求まで配慮してターゲティングされていると感じました。また、塾の宣伝となるとパンフレットや料金プランがずらりと並んでいそうですが、このブースでは、実際に生徒が書いた原画を展示したり、体験授業のようなものを行っていたので、たくさんの若者の注目を集めていたように思えます。

こんなにたくさんの人がアニメーション作成体験を受けていました!

 

5.まとめ

いかがでしたでしょうか?
今回の国際アニメ博を通して、日本の食べ物や観光地だけでなく、漫画・アニメを含むこれらのポップカルチャーも日本のインバウンド業界を大きく支えるものであると改めて感じました。また、日本と台湾でアニメマンガ好きの年齢層が異なるのも台湾の市場の特徴の大きなヒントになりますね。

台湾では、日本の漫画やアニメだけではなく、音楽やファッションなども人気があります。これらのプロモーション方法はそれらの他のポップカルチャーの拡散にも使えるかもしれません。親日家の多い台湾でもっと日本のポップカルチャーを浸透させたいですね!