Androidへの対応がカギ?「台北國際電玩展」から見る台湾スマホゲーム市場
先日台湾で開催された「台北國際電玩展2016 – Taipei game show」。
年々規模が増大し、今回は過去14年間の中でブース出展が一番多い展示会になりました。
盛り上がりを見せる台湾のゲーム市場で、最も大きな売り上げを誇っているのは「スマホゲーム」です。
今回のブログではこの台湾のスマホゲーム市場にフォーカスしていきましょう。
拡大するスマホゲーム市場
2015年度の台湾ゲーム市場の予測総売り上げが約7億US$ですが、この中でスマホゲームの売り上げシェアは59%を占めています。台湾のスマホゲームの売り上げはアジアの中では日本、中国、韓国に次ぐ4番目に位置していて、世界でも10番目の売り上げを誇っています。また、2013年度から2014年度へのスマホゲームの売り上げはなんと226%も増大しました。
台湾ではAndroidアプリが多い
台湾では2014年度のデータによると、Androidの使用率が78%を誇っています。これはhtcやAsusなどのモバイルメーカーが台湾にあることも影響を与えているようです。また、Google playのゲーム売り上げは世界で第5位に位置しています。もちろスマホゲームの売り上げもIOSよりAndroidの方が大きいので、台湾でスマホゲームを展開する際はAndroidへの対応が必須だと思われます。
台湾で流行しているゲームカテゴリー
次に台湾で流行しているスマホゲームのカテゴリーを見ていきます。2014年9月のgoogle play売り上げチャートのカテゴリー出現率を参考にすると、台湾で人気のあるゲームカテゴリーは1位RPG、2位ストラテジー、3位アクション、4位カジュアル、5位カジノとなっています。(日本は1位RPG、2位カジュアル、3位シュミレーション、4位カード、5位アクション)。また、台湾ではスマホゲームアプリの全体の売り上げの86.5%がTOP10のカテゴリーからきており、ほとんどの売れるカテゴリーは一部だけのカテゴリーからしか現れないことがわかります。
人気ゲームトップ10
これは2014年12月の台湾の人気スマホゲームの売り上げ、ダウンロード数によるランキングです。このデータより、台湾ではLINEの使用率の高さからLINEゲームが非常に人気を集めていること、中国のオンラインゲームのスマホ版が流行していること、台湾の地元のゲームメーカーではなく日本、中国、香港などのアジア各国のゲームがシェアのほとんどを占めていることが分かります。また、台湾ではRPGなどの男性のゲーマーを対象にしたゲームだけでなく、LINEなどの可愛らしいキャラクターを使用した、日本のゲームとよく似たゲームも人気を集めています。
台湾の超人気ゲーム「Tower of Saviors神魔之塔」
台湾で熱狂的なファンが多いモバイルゲームに「Tower of Saviors神摩之塔」があります。日本で馴染みがある方はあまりいないと思われますが、台湾では第3位の売り上げを誇っています。これは香港のゲーム会社「madhead」が提供しているパズルRPGゲームです。主に香港と台湾向けに展開していて、台湾だけでゲーム全体の売り上げの70%を占めています。台湾では日本でもお馴染みのモンスターストライクとコラボを行い、話題を集めています。
Taipei game show 2016(台北國際電玩展)でもmadheadは出展しており、出展企業の中で最も大きなスペースを占めていました。
そこではゲームのキャラにそっくりのコスプレをしたショーガールのステージでのパフォーマンス、公開ゲーム大会などが行われていて、Tower of Saviorsの注目度の高さが見受けられました。
台北國際電玩展2016でのキャラのコスプレショーの動画
香港や台湾のスマホゲームは日本のゲームの影響を非常に受けていると言われています。このゲームのスタイルも日本のパズル&ドラゴンと非常に酷似しています。パズル&ドラゴンは日本で大成功を収めましたが、海外での人気は日本ほど著しくありません。台湾にも進出はしていますが、パズル&ドラゴンが進出をし始めた際にはすでにTower of Saviorsにシェアを奪われていました。Tower of Saviorsの成功要因としては同じ中華圏でなおかつ繁体字圏であるため言語の壁がないこと、また香港に拠点があることからFacebookなどの大陸では使えないツールをプロモーションにうまく活用することができた点が挙げられます。
いくら日本で成功したゲームでも、海外で展開する際にはローカライズやタイミングの問題で成功するとは限らないことが言えると思います。
230万人という少ない人口にも関わらず、世界一位のスマホの使用時間や発展したモバイルインターネットを背景に増々拡大するモ台湾のスマホゲーム市場。
日本だけでなく中国や香港など世界各国の企業が進出をしてシェアを争っているのは事実ですが、裏を返せばプロモーション次第でどの企業にもチャンスはあります。
台湾でのプロモーションにもはや欠かせない存在となったFacebookの利用、台湾で人気急上昇中のYoutuberの活用、アプリのブーストの手法などが台湾では効果が見込めるでしょう。
台湾でのゲームの販促にもし関心をお持ちでしたら、コチラまでお問合せください。
台北國際電玩展2016 – Taipei Game Show(TGS)