ART TAIPEIとは?

アジアで最大級と言われるアートの祭典、ART TAIPEI2018(台北國際藝術博覽會)が10月26日から29日まで開催されていたので行ってきました!(25日はVIPのみ) なんと今回で25回目の開催なんだそうです。アジアの方々のみならず(もちろん日本人の方もいらっしゃいました)、またヨーロッパの方々もちらほら見かけました。そして今回はカケハシ華ちゃんと二人で行ってきたのでレポートをしていきたいと思います。最初に私たちの目を引いたのはエントランスで、真っ白なので存在感がありたくさんの方がここで写真を撮っていました。やっぱり白は映えます!

 

日台の絵に対する価値観の違いと大事なポイント

ART TAIPEIでは台湾で画商をしている日本人の方にお話を伺いました。この方からは、日本人と台湾の人の絵に対する価値観やその違いを教えていただきました。

⑴ 『 台湾人の価値観 』

台湾人は「自分が好きな作品」<「(将来的にも)価値がある作品」を求めるそうです。日本人は、比較的にこの絵が好きという理由で買うと思いますが、台湾の人は金のように今後価値が上がりそうな絵買う傾向があるそうです。ビジネス気質な台湾人らしい考え方です。

⑵  『 台湾人が買うポイント2つ 』

1つ目は、「 実績が豊富 」海外の美術展や個展を開いた、百貨店の芸術作品賞などそういった経歴を重視されるそうです。2つ目は、「今までにない作品」に魅かれ、他にも類を見ない未開拓の、真新しい分野の作品を台湾の人は好むそうです。

秋山さん
Kou君この話ってホント?
洪さん
そうですね。画廊さんが話していたように台湾の人は斬新な作品や知名度がある作家さんを選ぶ傾向にあると思います。
秋山さん
へぇーそうなんだね。
作品選びの傾向としては日本と大差ないと思うけど、投資目的として認識が日本よりも強くされてる印象ですね。

ミッケ!の感覚で楽しい

まず目に飛び込んできたのはとてもカラフルでインパクトのある鎌匠さんの作品。たくさんの方が足を止めてじっくりと絵をのぞき込んでいました。よーく見るとたくさんの動物が隠れていて、遊び心溢れていました。大人も子供も間違い探し感覚で絵を見れる匠さんの絵は何度も入賞していて(名前が売れている)、独創性があって台湾の方には人気があるのではないかと思います。実際に売れている絵画が何枚もありました。

質問に何でも答えてくる匠さんありがとうございました!

 

名刺のディスプレイの仕方もユニーク!

こちらは香港の作家さんの作品です。たくさんフックがかかっていて名刺がたくさんかかっています。自分の名刺もかけておいてオーケーなんだそう。ちらほら違う名刺がかかっていました!こんな画期的な名刺交換の方法があるとは考えてもみなかったです…!さすがアート台北!

「オブジェ vs  絵」台湾は絵よりオブジェが売れる?

展示会では、絵以外にもオブジェを展示している所もありました。オブジェと絵を両方展示している所では、絵に比べオブジェの方が若干人気が高いという傾向があると話してくださいました。

その理由として、大きなオブジェはホテルなど空間が広い所に置く用に購入される方が多く、目につきやすすく存在感があるからと教えてくださいました。一方で、小さいオブジェは自宅用に購入し鑑賞用、装飾用として購入するそうです。

こちらのオブジェは先端の丸くなっており、そこを押すしてみると360度に動くようになっており、空間を大きく使うのでオブジェがより大きく見えます。

1m以上のオブジェは迫力満点!商業施設にっぴたりの作品です。

 日本からの招待作品

広い展示会場の中を歩いていると、なんだか人だかりが・・よく見てみると日本をはじめに国内外で幅広く活躍する「赤松音呂(AKAMATSU NELO)さん」の作品が招待作品として展示されていました。

展示台の上には今までみたことのない色んな(色々な?)形のグラスがあり、耳を傾けると水の音が聞こえてきました。よく見てみると、ガラスの底の磁石が高速に回転し水の中で渦を作りそこから水の音が出ていたのです。お話を伺った所、モーターの回る速さは変速するので音の変化も楽しめる作品となっているそうです。

沢山のグラスの中でも特に気になったこちらのグラス作品。

 

材料は1円玉!?制作期間は2週間!

私がこのART TAIPEIで一番印象に残ったのはすべて1円玉だけで描かれている作品です。

約3万枚の1円玉を使用しているそうです。

 

この絵何に見えますか?濃い部分と薄い部分があって何かが描かれているのはわかるけど…いったい何の絵なんでしょうか。

 

 

正解は、

インスタグラムのタイムラインでした!これはインスタグラムではお馴染みの、#selfieというハッシュタグを検索した時に表示される画面です。モザイク状のため、スマートフォンのカメラ越しに見ると絵が浮かび上がってくるというものです。画面を通してよりクリアにみえるというのは、SNSの世界そのものを表現しているようにも捉えることができますね。

ART TAIPEIは規模が大きく、すべてじっくり見るとなると1日がかりになりそうです。また想像以上に日本の画廊がたくさん集まっていたことにはとても驚きました。価格帯としては、数万円から数百万円前後のものが多く一千万円以上の作品もありました。

また来年の開催が決まったそうなので、興味のある方は行ってみてはいかがでしょうか。