こんにちは、インバウンド専門PR会社「カケハシ」代表の秋山光輔です。
新型コロナウィルス(COVID-19)の流行により東京オリンピックが2021年に延長となり、日本政府にとってもインバウンド関連事業者様にとっても、緊急事態宣言により、これまでの生活では想像したこともなかった事態が起こり、まさに「青天の霹靂」であったのではないかと想像します。
インバウンド関連事業者様は「いま、どのような道筋を立てるべきか」迷いや不安も多いにあると思います。
これまでインバウンド集客といえば、「中国」「韓国」「台湾」の上位三カ国がよく挙がりますが、この中でも特に親日である台湾にフォーカスを当てながら
「コロナ回復後本当に日本に戻ってきてくれるのか?」「果たしてコロナ復活時期はいつになるのか?」など具体的な時期も含めて、台湾人のアンケートなども参考にしながら記事にまとめようと思います。
目次
1.コロナ復帰後、外国人はどこの国に行きたいのか?アンケート結果
2.いつ訪日台湾人はやってくるのか?台湾政府が発表した海外旅行解禁日?
3.今から考えるべきアフターコロナまでに準備しておくインバウンド戦略とは
4.まとめ
5.著者プロフィール
1.コロナ復帰後、外国人はどこの国に行きたいのか?アンケート結果
以下は宿泊施設と空港間の手荷物当日配送サービスを展開するAirporterが自社ユーザーである訪日外国人を対象にアンケートを取った所、コロナ収束後に旅行したい場所は、回答者のうち86%が日本を選び1位となった。
(引用元:ECzine)
特に日本はコロナ感染初期時に水際対策や旅行船舶で遅れをとり、感染拡大が世界的に危惧されていたが、その後の対応については世界的に一定の評価を得ている。
また、他国に比べると新規感染者の増加率や死亡率も低いことからコロナ収束後の旅行先として明るい印象が多いようです。
そして「日本のどこに行きたいか?」という質問に対しては、私の予想を良い意味で裏切ってくれました。
私の予想はこうでした。復帰後の訪日は感染者の少ないエリアへの旅行が流行するものだと予想していましたが、
実際は、東京や大阪、京都などの都心部に行きたいと思っている方が多いようです。
特に台湾はSARSもMARSも経験している国のため、今回のコロナウィルスに対する対応は非常に俊敏で強固なものでした。
台湾に住んでいる私からすると「ちょっとやりすぎかな?」という部分もありましたが、感染症対策はやり過ぎくらいでないと収束に向かいません。
現にいまの台湾は、「50日以上連続新規国内感染者ゼロ」が続いており、”台湾のコロナウィルスは終息している”と言っていいくらいです。
※2020/06/01時点
政治的にもIT大臣や蔡総統の対応も非常に優秀だったため、日本のニュースにも取り上げられているようです。(→参考記事)
どこの都市に行きたいか、は実際国によって変化はあると思いますが、このアンケート結果を見る限り海外の方にとって、一時は日本が危惧された状況も変わってきてるようです。
2.いつ訪日台湾人はやってくるのか?台湾政府が発表した海外旅行解禁日?
2020年5月15日に台湾の中華民国交通部(日本で言う国土交通省)は新型コロナウイルスの流行が鈍化していることを受けて、観光と公共交通機関の制限緩和について計画案を明らかにしました。そこにはこのように書かれています。
第3段階は10月1日から12月31日までで、国際観光の段階的開放を始める。外務省などが各国の流行管理を評価し、台湾への直行便などの状況に応じて受け入れを始めるという。
なお、日本の台湾観光局/台湾観光協会東京事務所の話では、国内の旅行会社とは10月をメドに旅行商品の検討を進める一方、特に個人旅行は緩和が前倒しになる可能性も考慮して準備を進めているとのこと。
もちろん新型コロナの状況による所もありますが、このように先出しでずいぶん先の計画案が出されるというのは、安心感にも繋がりますし、国境開放に向けた準備も行われているからでしょう。
3.今から考えるべきアフターコロナまでに準備しておくインバウンド戦略とは
「感染症リスクは約10年に一度やってくる」という言葉があるように、新型コロナウィルスの流行に限らないことを考えると、インバウンド業界は厳しい局面に立たされています。
ただし、上記の言葉の通りこのウィルスに対するリスクは今に始まったものではありません。
SARSやMERSの頃に比べると、LCCなどの航空会社の増加、増便などにより一昔前に比べて安価で海外旅行に行けるようになりました。
また、スマホや海外Wi-Fiの普及が一般的に浸透することにより、特にFITなどの個人旅行のハードルが下がりました。海外出張者も増えました。
このような時代の環境変化により国をまたいで移動する人の数が多くなり、新型コロナウィルスの拡散を早めてしまったことは否定できません。
「人間は大きな事件があった時にこそ、変革がおきるものだ」と言われてるように、このコロナをきっかけに多くの会社がリモートワークを始めたり
「ウェブ飲み会」という新しい文化も生まれた。新型コロナウィルスが落ち着けば、特にインバウンド業界ではウィルス対策に向けた基本ガイドライン等も導入され一般化するでしょう。
まさにこの新型コロナウィルスの経験を元に、インバウンド業界全体が進化を遂げようとしています。
そして新型コロナウィルスの流行が原因でより伸びている市場が越境EC市場です。
「日本に行けないなら、ネットで買おう」という選択肢が、化粧品や健康食品を筆頭にブームになりつつある。
なにも訪日客だけにオフラインで商売するのがインバウンドではなく、越境ECへの展開も含めて2つの軸で戦略やKPIを再設定するのも、次のインバウンドに求められています。
4.まとめ
アフターコロナの時代で日本側でまず必要な体制とは、それは「安全面での対策」です。
上記の話から、台湾は政府も国民もウィルス予防に対する意識が高く、50日連続新規感染者ゼロの現在でさえも皆さんマスクを付けて出勤。
出勤中もマスクを着用されてます。
そんな安全で意識の高い台湾だからこそ、日本でも同じ水準の安全性やケアが求められるでしょう。
そしてこれは台湾に限ったことではないと思います。
世界を旅するにあたり、これまでその国の「治安」や「情勢」などを意識することはありましたが、アフターコロナ時代では「対ウィルスへの安全・安心性」も旅行先を決めるための重要なポイントとなり、それは一時的なものでなく今後の地球人にとっての新しい常識となるでしょう。
5.著者プロフィール
カケハシ代表取締役社長兼、台北経済新聞編集長 秋山光輔
京都府の福知山市という自然の中で、京都の文化に触れながら高校卒業までを過ごす。ITの専門分野を学びながら学生時代に実践し起業へ。
2010年に台湾に移住し、翌年今のカケハシとなる会社を設立。SNSとWEB広告、メディアを活用したインバウンド販促プロモーション事業を開始。
2015年に台湾人と結婚し、娘が生まれる。現在台湾の生活に足をつけながら、年間12回以上日台を行き来しており、日本のクライアント様や自治体様などと取引させてもらってます。
インバウンドに関するWEB広告、メディア施策、旅行博、タレント施策、インフルエンサー施策など年間で150件以上の施策を実施。
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