訪日アジア人観光客の特徴を国別に徹底解説!
ニーハオ!インターンの里穂です。
前回の記事インバウンドの続きで、今回は訪日外国人訪問客の上位を占めるアジア5カ国の特徴をご紹介します。
日本製品は日本で買う。高額消費者、中国
2015年の訪日旅行者数は499万人で、過去最高である2014年の240万人から2倍以上と驚異的に数字が伸びました。
中国といえば2015年流行語大賞にもなった爆買いのイメージがある人も多いのではないでしょうか?そのイメージ通り、日本でのお買い物が大好きな中国人です。
平成27年度の訪日外国人旅行消費額は3兆4771億円だったのですが、そのうちの1兆4174億円は中国人観光客によるものです。その割合はなんと4割を超えています!
一人当たりの支出額も28万円とダントツでトップ。そのうち60%(約16万円)を買い物代が占めています。
中国人の日本でのお買い物事情ですが、購入品はお土産として配りやすいお菓子、医薬品、日用雑貨のまとめ買いが多いなか、他の国とくらべ鞄、カメラ、電化製品など高額品購入額が膨らむ傾向にあります。カメラを含む電化製品は、訪日中国人全体の4割が購入しているというデータがでています。
中国人の日本での消費額が高い原因として、日本製品に対する信頼度が高いことはもちろんですが、現在の中国の税制では日本で日本製品を買う方がはるかに安いという現状があります。
気軽に手軽に日本を楽しむ、韓国
2015年訪日旅行者数は400万人、これまでの最高である2014年の280万人より120万人、1.4倍増えています。
訪日韓国人は、滞在日数が短い、旅行支出が少ない、1人旅行の割合が高い、リピーター率が高い、以上の4つが特徴で、気軽に日本旅行を楽しんでいることがわかります。
リピーター率の高い韓国人は主要都市以外の地方にも多くの人が訪れており、買い物だけでなく観光も楽しむ傾向にあるようです。日本製品では手軽に買えるお菓子や医薬品の他にビールも人気です。
韓国人は個人のブログを日本旅行の際の情報源にする率が非常に高いことも特徴です。
思い出はネットで共有。口コミで日本を知る、台湾
2015年の訪日旅行者は367万人で過去最高を記録、2014年の283万人より84万人、1.3倍増加しました。
訪日旅行プロモーションが盛んに行われている台湾。台北と高尾では大規模な展示会が年に数回開催され、毎回数万人規模の需要を獲得しています。
台北で行われている展示会についてはこちら。
台湾人が日本で買う商品トップは医薬品、そして食料品・おかしが続きます。
台湾人の文化として、SNSやブログで情報を共有することが深く根付いているため、口コミによる誘致効果が非常に高いといえるでしょう。
VISAが行った旅行アンケートによると、台湾人は全体の8割が旅行前に、約9割が旅行途中に、それぞれインターネットを通じて旅行情報の収集をしています。
またFacebookの普及率が67.4%(日本は17.2%)を誇る台湾では85%以上がSNSで海外旅行の経験をシェアしています。
世界一日本を知っている国、香港
訪日旅行者数は152万人で、初めて100万人を突破し過去最高を記録しました。これまでの過去最高である2014年の93万人より1.6倍以上増加しています。
香港の大きな特徴といえば、訪日リピーター率の驚異的高さといえるでしょう。
2015年に日本を訪れた人のうち訪日回数4回以上の人が半数を超え、10回以上の人が2割を超えています。
一人当たりの支出額が17万円(うち買い物額は7万円)と高めな香港人が日本で買うものは医薬品、おかし・食料品の他、着物を買う人も多いんだそう。
滞在期間は1〜2週間、観光目的で来訪する人の割合が8割以上を占めている点などは、台湾と非常によく似ています。
「日本らしさ」を求めてやってくる。来訪数急上昇、タイ
訪日旅行者数は約80万人で、これまでの過去最高である2014年の66万人から14万人増加しました。
訪日タイ人のうち、2週間以上滞在している人が1割以上いることが特徴です。また家族をとても大切にする文化なので、家族や知人から勧められた場所へ行ったり頼まれたものを購入する傾向にあります。
そしてもう一つ特徴的なのが、月ごとの来訪者数の変化が大きいことです。2015年は4月と10-12月に訪問者の数が急増したことから、日本へ桜や紅葉、雪を鑑賞しに多くの人が訪れることがわかります。
消費意欲の高いタイ人が日本で買うものはおかし・食料品に続いて化粧品。多くの日本メーカーが進出しているタイでは、旅行ついでに化粧品を購入する人が多いようです。
訪日者数と同時に、スマートフォンの普及率も急激に伸びているタイ。今後、様々なアピール方法があるのではないでしょうか。