Threads活用最前線:台湾で広がる次世代のSNS広告戦略の実態とは?

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Theards活用最前線:台湾で広がる次世代のSNS広告戦略の実態とは?

説明文

はじめに

台湾でいま、非常に注目されているSNSがあります。
それが、2023年に登場したMeta社(メタ)が運営するサービス「Threads(スレッズ)」です。日本ではあまり盛り上がっていない印象があるかもしれませんが、台湾ではリリース直後から話題となり、今では多くのユーザーが日常的に活用しています。

背景には、台湾が「SNS大国」と呼ばれるほど、SNS利用率が非常に高いという文化的な土台があります。QSearchの最新トレンドレポートによると、「Threads」が台湾でユーザー数・エンゲージメントともに急成長し、流量シェアは22.02%に達し世界1位を獲得。さらに注目すべきは、2025年4月、Threadsの投稿数がFacebookを上回り、台湾のSNS業界では初となる「黄金交差(ゴールデンクロス)」が起こりました。

説明(出展元:台灣 Threads 流量成長率高居全球第一。資料來源:similarweb,統計時間:2025/3)

そして近年では、Threadsでも広告配信が可能になり、個人の発信だけでなく企業の活用も加速中。ビジネスにおける新たなタッチポイントとして、今まさに注目を集めています。

1.台湾でTheardsが浸透している理由

  • Threadsとは?
    Threadsは、2023年にMeta社(InstagramやFacebookを運営する企業)がリリースしたテキストベースのSNSで、投稿は最大500文字の短文形式。(当初はX(旧twitter)の真似だという評価もありました。)
    Instagramとアカウント連携が可能で、写真や動画を投稿する必要がなく、「気軽に言葉だけで発信できる」のが最大の特徴です。「雑談」や「共感」重視される傾向にあり、多くのユーザーに支持されています。
  • Threadsの台湾での現状
    台湾のSNS文化は、情報収集よりも“感情を共有すること”を重視する傾向があります。
    「好き」「嫌い」といった感情や、日常のちょっとした気持ちを言葉で気軽に発信できるThreadsのスタイルは、台湾のユーザーと非常に相性が良いと言えるでしょう。ThreadsはInstagramと違いテキストだけの投稿が可能であることや、投稿がフォロワー外へリーチしやすい特長があり、とにかく情報の拡散スピードが速いです。話題の日本の観光地、人気商品、エンタメ情報などを紹介している投稿も目立つようになってきており、インバウンド旅行者の方にも日本をより楽しんでもらえるような情報が揃っています。さらに、Instagramとのアカウント連携が簡単なことも普及の後押しとなっています。新たにフォロワーを一から集める必要がなく、既存のつながりのままスムーズに始められる点も、多くのユーザーに受け入れられた理由のひとつです。実際、台湾からのThreadsへのアクセスは世界全体の24.04%を占めており、非常に高いシェアを示しています。日本は13.30%と台湾に次いで2位を記録しています。(出典:GrabOn/2025年6月)

2.最近では広告も可能に!企業にとっての新チャンス

Threadsでは最近、広告機能も解禁され、企業にとって新たなマーケティングの場として注目されています。これまではオーガニック投稿でのリーチが中心でしたが、広告も使えることでターゲティングや効果測定がしやすくなり、他のSNSと同様に戦略的な運用が可能になりました。

      • 「広告感」が出ないから、ユーザーの反応も自然
        Threadsは、Metaの強力な広告基盤を活用でき、インフィード広告としてユーザーのタイムラインに自然に溶け込む形で配信することができます。同記事の執筆時点(2025年8月)では広告には細い字で「贊助(Sponsored)」という表記があるのみで、広告枠での表示による“プロモーション感”は薄く、自然な投稿が流れてくるのが大きな魅力。そのため企業の投稿も、あくまで「ユーザー目線」に立って構成すれば、広告と感じさせずにメッセージを届けることができます。企業っぽさを抑えた語り口や日常感のある文章が好まれるため、強引さがなく、自然なアプローチが可能です。
        【広告配信を活用した実際の投稿事例】
        説明説明

        さらに、Threadsの特徴は、「共感型コンテンツとの親和性」にあります。広告でありながら、ユーザーが思わず“シェアしたくなる”ような日常の一コマや、ちょっとしたトレンド情報と掛け合わせた投稿が効果的です。画像や動画を使った広告であっても、過剰な装飾や宣伝文句を避け、会話に近いトーンを保つことで、違和感を感じさせない投稿になっているのが特徴です。
    • 文章力で勝負できる媒体
      Threadsは、画像や動画だけでなく、文章で共感を生むことができるSNS。ユーザーがテキストに注目する傾向が強いため、企業としても“中身で勝負”ができる環境が整っています。これにより、映像制作やクリエイティブに頼らずとも、言葉の力で認知拡大やファンの獲得が可能です。文章力を活かしながらも、効率的に認知拡大やファン獲得が狙える媒体へと進化しています。クライアントの想いやブランドの世界観を「文章」で発信することは、運用代行を行っている弊社の強みです。

      3.企業も本格参入 Threadsがブランドの発信拠点に

        • 台湾では、すでに多くの企業がThreadsに参入し始めています。Instagramと連携できる手軽さや、気軽につぶやける雰囲気が、ブランド発信の新たな拠点として注目が高まっています。実際にThreadsに適している企業の投稿について解説していきます。

       

      【企業のアカウント例】
      台湾モスバーガー、全聯(PX MART)、台湾ファミリーマートなど

      説明文説明

      説明

      • Threadsのメリット
      • 短文投稿が中心なので、運用のハードルが比較的低い
      • 他のSNSと差別化できる投稿で、ブランドの個性が出しやすい
      • 最大10枚の画像、5分までの動画が投稿可能
      • Threadsのデメリット
      • ユーザー数はInstagramなどと比べるとまだ少ない
      • 投稿で付けられるハッシュタグは1個のみなので、拡散力がまだ弱い
      • スケジュール機能がなく、効率的な運用が難しい
      • Threadsどのような投稿が適しているか?
        • 商品に関する豆知識
        • トレンドと掛け合わせた投稿
        • 日常会話のような共感を求める投稿

      台湾で急速に利用者数を伸ばしているThreadsは、今や企業やブランドにとって見逃せない新しいSNSプラットフォームとなっています。特に広告機能の解禁をきっかけに、これまで様子をうかがっていた企業の本格参入が加速しており、ブランドコミュニケーションの“実験と成長の場”として注目度が高まっています。

      Threadsを活用するメリットとしては、拡散力の高さやエンゲージメント率の向上、新規顧客への認知拡大などが挙げられる一方で、運用にはリソースや継続的な工夫が求められるというデメリットも存在します。こうした特徴を理解したうえで、適している投稿を効果的に取り入れていけば、他社との差別化やブランド価値の向上にもつながるといえるでしょう。

      • お問い合わせは、台湾現地10年以上のカケハシへ

      カケハシでは、ThreadsなどMeta広告や、SNSの代理運営などウェブ周りのプロモーションを幅広く手掛けています。台湾でのSNSを使ったPR施策にご関心のある企業様は、ぜひ一度ご相談ください。商材特性に合った最適な露出方法をご提案いたします。お問い合せはこちらから。

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