台湾で「YouBike」がここまで浸透している秘密に迫る

最近台北では、黄色いカバーが取り付けられた自転車を多く見かけます。
市が提供する自転車シェアリングサービス「YouBike」です。
市内を歩いていると、YouBikeの自転車を見ない日はないですね。

YouBike

YouBike

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台北市は2008年3月、地球温暖化やエネルギー不足などの問題を軽減するべく、環境に優しく低公害な自転車シェアリングサービス「YouBike」を考案しました。
4年後の2012年8月から、台湾の大手自転車メーカーであるGiant(捷安特)と提携し、「YouBike」の試験運用を開始しました。
去年6月には、利用者数が累計5億人を超えたそうです。
自転車シェアリングサービスを実施しているパリやロンドンに比べ、YouBikeの利用率と回転率は高いと言われています。

YouBikeの利点は大きく3つあります。
①最初の30分は無料で使える
②借りた場所と同じ場所に返さなくて良い
③150以上のステーションと5000台以上の自転車が市内各地にある

台北駅周辺にも借りられるステーションがたくさんあります。

台北駅付近のステーション

台北駅付近のステーション

(2014年5月8日時点)

通勤・通学に利用したり、食事を食べに行くために使ったり、30分以内の移動に利用する人がほとんどのようです。
晴天の日や、週末などはステーションから自転車が1台も無くなるということもしばしばで、返却を待つ人たちでステーションが溢れていました。
市はさらにステーションや自転車の数を増やしていく予定で、今後利用したい全ての人がいつでも利用できる環境が整うと良いですね。

YouBikeでも自転車提供をして提携しているGiant(捷安特)ですが、その存在のおかげか、台湾は自転車のイメージが強いです。
そして最近、2016年開催の国際自転車会議「ベロシティ・グローバル」の開催地に、初めてアジアから選ばれました。

2012年 台湾で行われた自転車ツアー

2012年 台湾で行われた自転車ツアー

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ベロシティには、世界50カ国以上から産官学の代表者が集まると予想されていて、より一層台湾の自転車産業に注目が集まります。
日本は自動車産業、台湾は自転車産業と、互いに島国でありながら特定の産業を得意とすることは、大きな強みだと思います。

そして、自国を知ってもらう良い機会になると思います。