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1.自己紹介

 皆さん、“農業”という言葉を聞いたときどんなことを想像をしますか?

台湾で初めて行った農家取材

 初めまして、春からインターンをしている農家の娘メグミです。
昨年(2020年2月~)から台湾に来て、中国語を学んでいます。今は語学学校に通いながら、カケハシでデジタルマーケティングをはじめ、台湾人に対してどんなサービスやプロモーション方法が受け入れられるのかを様々な角度から学んでいます。
 今日は農家の娘がなぜ台湾で、そして農業とは無縁に思えるデジタルマーケティング会社でインターンをしているのかを、お話しさせて頂きたいと思います。

2.農業は “食の総合職”

 私は生まれも育ちも埼玉県、大自然の中で育ちました。実家の農業は、私の兄で10代目になり、祖父の代から農薬・動物性堆肥を使わない植物性堆肥のみの野菜作りをはじめました。昔は農業といえば畑仕事、男の仕事、泥臭い、田舎などの概念がありました。しかし時代の変化とともに、日本の農業の形も変わりつつあります。畑から飛び出し様々な活動をしたり、女性の農業者の活躍も多くなりました。また、農業の6次産業化(生産・加工・販売など他の産業分野まで一つの農家が行うこと)という言葉も珍しくなくなってきました。自分のやる気とアイデア次第で、様々なことに挑戦できる農業は‘’食の総合職‘’ではないかと思っています。

3.農業と私

 高校卒業後、実家の有機野菜を活かした仕事をしたいと思い東京に上京。料理の専門学校に進んだ後、東京の日本料理店に就職しました。まだまだ料理の世界は男の世界というイメージが根強く、就職したお店も女性の正社員は私が初めてでした。25歳でお店を持ちたいという夢を持ち、男の人に負けないよう必死に働いていました。その後、野菜中心のレストランに転職し、野菜をもっと根本から知りたいと実家に戻り農業に従事しました。

 農業を始めたばかりの時に感じたことは、外への発信ができていないということです。どんなにこだわっていいものを作っても、発信しない限りは誰にも伝わらないと考え、もっと積極的に外に出ていこうと思いました。そこで、まずは自分で作った野菜を使って料理教室を開き、ただ料理をするだけでなく食育セミナーをしたり、世代別に内容などを変えていました。さらに消費者と生産者の距離を縮めたいと考え、マルシェや首都圏の店頭販売などにも出店しました。

 そんな中、さらなるステップを踏みたいと考えたときに台湾と出会いました。

恵比寿マルシェに出店

 

4.25歳で台湾へ

 23歳の時に台湾へ農業研修に行き、たくさんの台湾人に出会いました。私は中国語がまったくわかりませんでしたが、とても暖かく受け入れてくれて優しく接してくれました。また、台湾の有機農業も発展していて町のあちこちに有機専門店があったのが印象的でした。
 研修期間中に滞在させていただいた台湾人ご家族は、初対面にも関わらず、毎日おいしいご飯を作ってくれたり中国語も教えてくれたりしました。部屋には日本語の本がびっしりとあり、熱心に勉強されているのを感じました。その時「どうして台湾の方々がこんなに一生懸命日本語を勉強しているのに、自分は中国語を勉強をしていないのだろうか。もっと自分の言葉で自分の思いを伝えたい!」と強く思い台湾に渡ることを決めました。とはいっても、仕事のこともありすぐに実行できなかったので、帰国後すぐ、家の近くに住んでいる台湾人を探しました。週1日その方の自宅に行き、中国語を教えてもらいました。

 そして一年後、念願の台湾に語学留学に行きます。

5.台湾生活

 台湾に来て一年目は勉強、勉強の毎日でした。学校での三時間授業以外に、図書館での自習や言語交換をして朝から晩まで中国語漬けにする環境を作っていました。最初はなかなかコミュニケーションができなかったのが、通じ合い分かちあえた時はとても嬉しかったです。学校では今まで出会うことがなかった国の友達ができ、お互いに励ましあったり笑いあったり、一生の友達ができました。

 2年目は勉強よりも仕事や自分がやりたいことがメインになりました。午前中は学校で授業を受け、午後はカケハシでインターン、夜はバイトか言語交換、休みの日は農家さんの取材という生活をしています。ハードスケジュールで大変でもありますが、とても充実しています。      
 すべての時間を自分のために使えるというのは、とても幸せなことだと感じています。

語学学校で出会った友達たちと行った遠足

6.なぜカケハシでインターンを?

 來台前から、台湾生活が1年過ぎたら仕事を始めようと思っていました。
 飲食業界の経験があったため、料理教室の講師かレストランでの調理師を考えていましたが、自分の視野を広げるには果たしてこれでいいのかと思うようになりました。

 そこで台湾人が日本に対してどんなことを求めているのかを知りたいと思い、ネットで「台湾 マーケティング会社」を調べたところ【カケハシ】のサイトを見つけました。今まで私の気持ちの中に、パソコンを使った仕事をするのは無理だろうと思っていましたが、その気持ちを変えてくれたのが【カケハシ】のサイトで読んだブログでした。代表の秋山さんの言葉や、スタッフ・過去のインターン生の活き活きした姿を見たとき、絶対にこの会社で学びたいと思いました。

"海外に出られるチャンスはそう多くやって来るものではありません。実際に体験した経験値は今後の自分に大きな影響を与えるに違いありません。共に海外で学び、チャレンジし、新たな自分を発見しましょう!"秋山さんメッセージ

台湾で初めて行った料理教室

 

7.カケハシでやっていること、挑戦していること

 カケハシインターンで行っている業務は、台北経済新聞の取材・記事作成、資料・ブログ記事作成、Facebookファンページなどの翻訳などです。
 そして新しく挑戦していることは、自分のFacebookファンページを自身で運営することです。これは今まで想像もつかなかったアイデアでした。台湾と日本をつなげたい!と思っていたものの中身はぼやーっとしていましたが仕事をする中で、いろいろな体験をしアドバイスを頂き、やってみようとなりました。
【カケハシ】はやる気と目的がしっかりしていればどんどん挑戦させてもらえるので、自分でも想像していなかったチャンスがたくさんあります。

8.農業で、日本と台湾を繋げたい

 私が5年後に実現したいことは大きく2つあります。

 1つ目はFacebookファンページを通して、台湾人・日本人に様々な角度から農家の魅力を知ってもらうことです。生産者と消費者、そして生産者同士の距離をもっと近づけたいと思っています。多くの農家が観光農業も行っているため、最終手には農家ツアーをしたいです。

 2つ目は、埼玉県の観光地化です。これは私がずっとやりたいなと思っていることです。埼玉大好きっ子ですが農業に出会う前までは、埼玉なんて海もないし、特に何も。。と思っていました。(笑)実際、旅行代理店に埼玉のパンフレットはありません。ですが、魅力あふれる場所はたくさんあります。地元人は知っていても、やはり埼玉県民の心の中には(埼玉は特別じゃないしな、、)というある意味謙虚すぎる気持ちが邪魔して、なかなか魅力が伝わっていないというのが事実です。東京からも近く交通の便もいいという好条件!あとはどんどん発信していって多くの人に知ってもらい、「日本の埼玉に旅行に行きたい!」という人を増やしていきたいと思っています。

有機パイナップル農家さんに取材に行った時の写真