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・本テーマの記事を見ることで身につく知識

  • 台湾人は何を見て日本旅行のプランを決めているのか理解できる
  • 台湾で影響を受けている情報元が理解できる
  • 台湾で人気のインバウンド市場のトレンドが理解できる
  • 台湾人は日本で何を買っているのか?人気アイテムを分析

1.5年連続日本旅行が一番人気!次が中国

台湾人にとっての海外旅行の目的地の中で最も多くの人が出かけた国・地域は日本です。それも5年連続日本がトップを独走。日本国土交通省観光庁が2019年発表した訪日外国人の消費動向調査のデータによると2019年は計3,119万人の外国人が日本を訪れ、そのうちの491万人が台湾人で訪日外国人観光客全体数の15.7%を占めたようです。訪日観光客数としては中国の次に多く全体の2位になりました。また、台湾人訪日観光客が滞在期間中の総消費金額は5,517億円に上り、同じくこちらも中国の次に多い全体の2位になりました。


次にすべての訪日外国人観光客が参考にしている旅行情報源のデータをまず見ます。


こちらを確認すると訪日する前のどのような情報を参考にしているかについては、ブログ記事が34%、SNS(FB、Instagram、Twitterなど)が20.7%、旅行会社のポータルサイトは18.5%となっています。インバウンドの加熱により旅行情報過多になりつつある現在で、台湾人はどのような情報に関心を持って、どんなきっかけや考え方で旅行情報を収集しているのかを紐解いていきたいと思います。

2.重要視されるのは交通系と宿泊情報・観光スポット、次に飲食店


統計データによると交通手段・アクセスは60%で台湾人にとってもっとも参考になったようです。交通手段やアクセス情報は台湾に限らずニーズが高いので、鉄道会社様やバス会社様の情報で、特にキャンペーンや割引がある場合のニーズは非常に高いと言えるでしょう。次に宿泊などの旅館やホテルの情報は2番目に高く、43.4%となりました。観光スポットに関する情報は41.2%、レストランは36.3%、ショッピングモールなどお買い物に関する情報は25.5%、旅先の名産品や無料Wi-Fiに関する情報も見られているようです。
ここで言えることは、10年前のインバウンドブーム初期と比べて、旅行情報量が過多になりつつあるとはいえ「欲しい情報のカテゴリに大きな変化は無い」という事です。流行り廃りに惑わされず、ニーズの高い情報を正しく継続的に伝えて行くことでしっかりとしたインバウンド対策の土台を構築していきましょう。

3.人気の都道府県とその理由を考察する

日本の都道府県でどのエリアがどんな理由で人気なのか知ることも重要です。データによりますと台湾人観光客が訪れるトップ5の都道府県の順番は東京都、千葉県、大阪府、京都府と沖繩県のようです。


千葉県は東京ディズニーランドがあるため人気な場所になりました。年に一回しか日本に行かない人たちなら大阪がトップになるようです。


台湾人にとっての観光消費額は日本が2位となり、2019年に訪日台湾人観光客が滞在期間中使った平均金額は118,288円(約33,120台湾元)そのうち、お買い物がもっとも多く、35.1%を示めしています。その次は宿泊費の27.7%、飲食費の22.2%、交通費の11.3%になります。台湾人が欧米に旅行しに行く際に使った宿泊費が旅費の40%を超えていることに対して、台湾人は日本で買い物することが好きだと分かります。

2020年台湾のデパートで開催した「日本展」の盛況

ソース元:聯合新聞網(https://udn.com/news/story/7193/4965242)

一蘭ラーメン台湾一号店開幕する時の状況

ソース元:亞太新聞網(https://www.atanews.net/?taiwan=33558

4.台湾人は日本で何を買っているのか?人気アイテムを分析

「台湾人はいったい日本でどんな物を好き好んで購入しているのでしょうか?」
データによると79.4%の台湾人は日本でお菓子を購入します。日本のお菓子は自国の比べて美味しいものが多いというのもありますが、パッケージもきれいなので、お土産物としても購入されるようです。そして58.9%の台湾人は日本の医薬品やサプリメント、健康食品などを購入します。値段はリーズナブルでかつ種類が豊富なので選択肢が多いほか、「日本製」という高品質なイメージが定着しているので、それが購入に繋がる重要なポイントになっています。
そのほか、飲み物、タバコ、コスメ、洋服、靴、家電なども人気があり、台湾人がよく購入しています。その他の理由としては自国で日本からの輸入品を買うより安いという声も多くありました。

台湾の東京お土産店前の行列

ソース元:<葉影瓶像>(https://leafyeh.com/tokyo-milk-cheese-factory

マツモトキヨシ台湾1号店開幕する時の状況

ソース元:SEEK玩家誌(https://zeekmagazine.com/archives/78741

台湾ユニクロの最大路面店開幕する時の状況

ソース元:聯合新聞網(https://style.udn.com/style/story/8066/977821

上記の台湾人の消費動向パターンに関するデータを見ると、台湾人が日本旅行や日本商品に強い興味を持っていることが理解できるかと思います。まずは台湾人の動向(好みのエリア、検索のトレンド、流行りの商品、最新の流行など様々な目線でマーケティング調査し、商材に応じて適切なターゲットを発見し、様々な手法で接触していくことがパフォーマンスの向上に繋がります。