中国ゲーム市場の窓口!?台湾ゲームショーの実態

TGSと聞いて、皆さんはまず何を思い浮かべますか?

ゲームに興味ある方なら TGS(東京ゲームショー) を連想するかと思いますが、
今回はもう一つのTGS、Taipei Game Show(台北国際電玩展)の様子を紹介していきます!

台北ゲームショーとは?

TGSとは毎年1月下旬から2月上旬にかけて開催される、台湾最大級のゲームショーです。
今年は1月19日から1月24日の6日間にかけて開催されました。
初日はB2Bをメインとし、それ以降はB2Cとして一般客に開放されます。

Taipei Game Show(台北国際電玩展)と台湾のゲーム市場規模

「台湾最大級と言っても日本と比べると大したことないんでしょ?」と思われるかもしれませんが、台北ゲームショウ2017の来場者数は6日間合計で45万人。
それに対し東京ゲームショウ2016は4日間で27万人です。

来場者数で比較するとTaipei Game Show(台北国際電玩展)の方が多いのです。
なぜこんなにも多いのか?
ブースの数も1700を超え、それはこのTGS(台北ゲームショー)が台湾だけでなく中国大陸への進出も見越した
中華圏での展開も視野にいれた展示会だからです。
アジア最大の市場を持つ中国大陸では、ゲームショー自体の規制が厳しいため、
ゲーム大国である台湾が、中華圏ゲームショーとして先陣を切っているのだとか。

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一般公開の様子。

台湾ゲーム市場単体で見ると、経済規模は2016年9月の時点で約500億元(日本円換算で約1800億円)、日本は1兆3500億円と単純比較すると見劣りします。
が、先ほどのように、台湾以外の中華圏のメディアも注目する展示会ですから、中華圏ビジネスとして考えた場合、ゲーム会社様にとっては無視できない展示会となっておりあす。

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台湾のゲーム市場規模 出典:ETtoday東森新聞雲

日本からの出展企業

日本からの出展企業はソニー、バンダイナムコエンターテイメント、アトラス、コナミ、コーエーテクモ、スクウェアエニックス、等々。
出展ブースの半分以上が日本企業、もしくは日本市場で展開を行っている企業です。今回はその一部をご紹介します。

特に人気だったのはソニーのブース。
VR元年と言われた2016年ですが、それは2017年でも健在です!
Play Station VRの体験コーナーには長蛇の列ができており、各日のVRの販売は開始からわずか10分で売り切れるほどの熱狂ぶり!
また特設ステージでは入れ替わりでプロデューサーが登壇し、新作タイトルの発表や魅力を語っていました。

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VR体験をする来場者

次はバンダイナムコエンターテイメントです。
バンダイナムコさんはドラゴンボール、ワンピース、ガンダム等のアニメや漫画に登場するキャラクターを利用したゲームを主に展開しています。

ある意味、台湾の方が一番親しみを持っているとも言えます。
去年、日本でブームを呼んだ「サマーレッスン」は台湾では2017年春発売予定。
体験コーナーをゲーム内と同じ装飾にするほどのこだわり!これもまた人気のVR体験コーナーとなっていました。

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会場入り口の広告

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サマーレッスンを体験する来場者

日本のゲームが台湾で人気な理由

簡単に言いますと、日本の文化の影響を受けているからです。
細かい歴史の話は抜きにして、台湾では日本の最新情報に常に触れられる環境です。
テレビをつけると日本のアニメ、ドラマが放送されていますし、ドラッグストアでは日本の化粧品や保養品が数多く売られています。

本屋でも日本専門の旅行雑誌が幾つも置いています。
他にも色々ありますが、日本の商品や文化が既に台湾人の生活に溶け込んでおり、それに対する対抗が少ないことが人気の要因の一つであります。

その他関連企業の出展

ゲーム会社ではありませんが、ストリーミング配信サービスを提供しているTwitchさんも大きなブースを構えていました。

連日、有名ゲーム実況者やプロゲーマーをゲストとして呼び、最新のゲームのトレンドについて熱く語られていました。
日本ではまだまだ未熟な「E-sports」ですが、台湾は中国大陸の影響を受けているため、こういった系統のゲームもすごく人気です。

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Twitchブース。

今後は日本のゲームに多いアニメテイストのものと、欧米系に多いフォトリアルのものの両方向に分かれて行くことになるでしょう。

執筆者:MAKO